コンタクトレンズについて
最近色々な素材のコンタクトレンズが発売され、ほとんどの方がコンタクトレンズを使えるようになりました。大きく分けて硬い素材のハードコンタクトレンズ(HCL)と軟らかい素材のソフトコンタクトレンズ(SCL)があります。
HCLは屈折矯正力が良い(視力を出しやすい)のですが装用感があまり良くありません。でも目になにか異常が起きると痛んで病気が早く自覚できます。
SCLは軟らかいので装用感は良いものの、乱視の場合、屈折矯正力が劣ります。(最近はトーリックレンズという乱視に対応するレンズがありますが、製作範囲が限られています)また装用感が良いために病気が起こっても痛みなどの自覚症状が出にくく、なかには充血などの異常があっても装用してしまう人がいます。
放置すると失明に至ることもあるので、SCLを使っている方は注意してください。
いずれにしてもコンタクトレンズは目にとっては異物です、また、どんなに材質の良い酸素透過性が高いレンズでも装用中は角膜(くろめ)の呼吸が十分でなくなります。
そして、管理の悪いレンズは細菌の住みやすい所になるので日常の手入れと定期検査を欠かさないでください。私は3~4ヶ月毎の定期検査を勧めます。
屈折矯正がCLの主な目的ですが、それ以外に治療のために処方することがあります。円錐角膜(角膜が前方に突出し薄くなる進行性の病気)や乾性角結膜炎(涙が十分に出なくなり表面が傷む病気)などに使います.
当院ではメーカーによって材質、デザインが異なるのでほぼ全メーカーのレンズを採用し患者様に最適なレンズを処方するようにしています。現在使用中のレンズの調子が良くない方はぜひ相談にいらしてください。
加藤昌久 加藤医院々長
日本医科大学卒業
医学博士 眼科専門医
元東京女子医大講師